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以前、母が私に買ってくれるといったダイソンの掃除機。
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私には分不相応だけど、母が私のために買ってやりたいというので、ここは素直に受け取ろうと思っていました。
そして今日会う機会があったので、母のところに行くと、なんと私に10万円も渡そうとするではないですか。
それは、母が携帯の料金を払ったつもりで毎月数千円をコツコツ貯めたものでした。
(我が家は私の両親の携帯料金を払っています。仕送りなどできないので、これくらいは・・・と思ってのことです。)
そんなお金をハイ、アリガトウと言って簡単に受け取るわけにはいきません・・・。
「そんなんあかんよ、受け取られへん。いっつもしてもらってばっかりで、なんにも返してへんのに・・・。」と私が言うと、母は「子供がおったらなぁ、自分のもんは買われへんやろ?このお金で掃除機をこうたら(買ったら)、残りは自分のためだけに使い。子供や孫には、見返りなんか求めへん。無償の愛ってあるんやなぁ。」と・・・。
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私の中で、この携帯料金は本当にわずかですが親孝行の証しでした。
自分は少しは親孝行できている・・・というわずかな誇りさえありました。
なのに、母は使ったつもりで貯金して、私に返してくれようとする。
私は、自分が今までしてきたことは自己満足に過ぎなかったのだと気づかされました。
そんな誇りは、私のことを思ってくれている親の愛情の前では何の意味も持たなかったんだと。
「お母さんを見習わなあかんこと、いっぱいあるなぁ・・・」と私がつぶやくと、母は「私にもいいところはあるんやで。学はないけどなあ」
そう言って3本しかない歯を見せて笑っていました。